SINOPEC Engineering Incorporation

定量的リスク分析ソフトウェアSafetii

SEI社は定量的リスク分析にSafetiを使用

SEI 社(Sinopec Engineering Incorporation社) は2000年にSafetiの利用を開始しました。当時、SEI社のQSHE部門はSafetiを10ライセンス購入し、それをSEI社のエンジニアリング企業を含む関連会社10社に配布。Sinopecの関連会社として最大のEPC企業であるSEI社は、大規模な石油・石油化学総合プラント、精製所、化学プラント全体のプロジェクト計画の策定を担当しています。

「DNVは最初に定量的リスク分析 (QRA) を私たちに紹介してくれました」とSEI社（Sinopec Engineering Incorporation）の石油・ガス工学設計のエキスパートであるYu Qi Jie教授は話します。「それにより、安全性の分析と管理について検討するうえで、私たちに新たな視点がもたらされました。中国のDNVチームからの強力かつタイムリーなサポートに加えて、使用段階では、当社のニーズに合うように私たちの意見を積極的に取り入れてくれていると感じました」とYu Qi Jie教授は言います。

広範囲に及ぶ検証

「Safetiの最近のバージョンには、私たちの声が反映されています。私たちが特に恩恵を受けているのはDNVの広範囲に及ぶ検証作業です。それがSafetiのモデルを業界内で利用可能な最高のツールにしています。私たちはPhastとSafetiの統合分散モデル（UDM）を幅広く利用しており、米運輸省パイプライン・危険物安全管理局（PHMSA）が最近LNG施設計画の用途に対してUDMを承認したことも、大きな安心材料となっています」

現在、SEI社はSafetiのライセンスを3つ使用しており、最近Safeti 3D Explosionsモジュールと複数のマルチコンポーネントモジュールを購入しました。「Safetiは個別リスクや社会的リスクを算出できるだけでなく、インシデントの帰結シミュレーションにも利用できます。たとえば、PhastはTNT、Multi Energy、Baker Strehlowなど爆発などの算定に必要なベストプラクティスモデルをすべて含んでいます」とYu教授は話します。

PhastとSafetiによる結果は、明確で直感的に理解できるレポートと、読みやすくて使いやすいグラフの形式で表示されます。これによってユーザーは、ソフトウェアによってモデル化された現象を予測や経験に照らし合わせることができます。Safetiが中国で利用できるようになる前は、大部分の安全性分析は主観に依存しており、そのため多様な結果が導き出されていました。「Safetiを使うことで、自分たちの判断を整合性のある一連の結果と比較できるようになり、分析全体の質が向上しました」とYu教授は語ります。

ユーザーのニーズを積極的に反映

Yu教授は、DNVのPhastとSafetiの開発チームに感銘を受けていると言います。「開発メンバーの姿勢がとても印象深いです。みな地に足がついていて、ユーザーのニーズに注意深く耳を傾けてくれます。開発過程の全体でユーザーの目線に立つことができ、私たちの意見を尊重してくれます。そうしてソフトウェアの機能を徐々にアップグレードして、完璧なものにしてくれます」

SEI社がSafetiの利用を開始した当初、現地のテクニカルサポートチームと、DNVのロンドンオフィスを拠点にしているサポートチームと定期的に連絡を取り合っていたとYu教授は話します。「テクニカルサポートチームは、私たちの問題を直ちに解決してくれました。その後、私たちも徐々に経験を積み重ねるにつれ、地域のユーザーコミュニティの一員になっていることに気づきました。私たちは中国にいるほかのSafetiユーザーと経験を分かち合い、アドバイスを求めたり提供したりしています。このユーザーコミュニティにはインターネットフォーラムがあり、一般的なQ&Aが掲載されているほか、Safetiの新規ユーザーのためのコミュニケーションプラットフォームとしての役割も果たしています。現在では、このソフトウェア関連の基本的な質問は、大抵ここに投稿されています」とYu教授は話します。

テクノロジーアワード

SEI社がエンジニアリングから建設まで設計全体の責任を担ったPu Guang Gas浄化プラントに対して、「2012 China National Science and Technology Advancement Award」が授与されました。Yu教授は7年以上にわたる同プロジェクトの安全責任者を務めました。SEI社は中国で最初にSafetiを導入した、最も経験豊富なユーザーです。同社は近い将来、Safeti Offshoreソフトウェアを早期導入する予定です。