三菱HCキャピタル株式会社のカーボンニュートラル移行計画を評価
三菱HCキャピタル株式会社の「カーボンニュートラル社会の実現に向けた移行計画」をDNVが初評価 企業の移行計画(トランジションプラン)に対する評価サービスを始動
脱炭素社会の実現に向けて、企業が長期的視点で移行戦略を策定・開示する動きが加速しています。中でも、金融機関が自社の事業活動に加えて、顧客への資金供給や投資活動を通じた排出量(Scope3)まで含めた脱炭素の道筋を明確に示すことは、社会的にも極めて重要な意義を持ちます。
こうした中、三菱HCキャピタル株式会社(以下、三菱HCキャピタル)は、2050年のカーボンニュートラル社会の実現向けた移行計画(以下、CN移行計画)を策定しました。同社は、Scope1・2(自社排出)において2030年に2019年比55%削減という中間目標を掲げ、Scope3に関しても主にリースや投融資に伴う排出源を明確化し、段階的な削減への取り組みを進めています。加えて、ガバナンス体制や定期的なモニタリング、社内外のステークホルダーとの対話にも重点を置き、計画の実効性と透明性を担保しています。
このたび、DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(以下、DNV)は、同社の依頼を受け、このCN移行計画について第三者としての適格性評価を実施いたしました。評価にあたっては、英国の「TPT(トランジション・プラン・タスクフォース)開示フレームワーク」や、ICMA(国際資本市場協会)の「クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック」など、国内外の主要なガイドラインを参照しています。
DNVの評価では、三菱HCキャピタルのCN移行計画が、長期目標と中間目標を科学的根拠に基づいて設定し、Scope1~3にわたる主要排出源に対して具体的な施策を計画的に展開している点が高く評価されました。特にScope3への取り組みにおいては、バリューチェーン全体への波及効果を意識した戦略が組み込まれており、金融機関としての社会的責任を果たす先進的な姿勢が示されています。
本評価は、DNVが新たに提供を開始した、カーボンニュートラル移行計画(トランジションプラン)の第三者評価サービスの第1号案件となります。企業が移行計画の信頼性を対外的に示す手段として、また、トランジション・ボンド等の資金調達における開示ツールとして、本サービスが貢献することを期待しています。
DNVは今後も、持続可能な社会の実現に向けて、企業の脱炭素戦略を第三者の視点から支援し、その信頼性と透明性の向上に寄与してまいります。
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