DNVはアクティス社によるエルゴジャパンエナジーの風力発電所アセット買収を支援しました。

DNVは、インフラストラクチャ投資会社アクティスの為に、エルゴジャパンエナジーが開発中の風力発電所ポートフォリオに関して、潜在的な技術および商業リスクを特定、評価するデューデリジェンスサービスを実施しました。

【東京、2023年7月27日(木)】- DNVは、エネルギー・品質保証分野における独立したグローバルエキスパートとして、世界大手の持続可能インフラストラクチャ投資会社アクティス(Actis GP LLP)による日本での再生可能エネルギーアセット取得に向けた技術支援を提供しました。

アクティスは、同社が今般設立したのぞみエナジーを受け皿にして、手始めにエルゴジャパンエナジーの各種再生可能エネルギー資産取得に向け最初の投資を実行、2023年5月、日本に向け5億米ドル規模の新規再生可能エネルギー投資プラットフォームを設立しました。

アクティスの為のDNVのデューデリジェンスの主眼は、発電事業において、運用期間における期待収益の実現を妨げる潜在的な技術および商業リスクの特定・評価です。

DNVのグローバルプロジェクトチームは、アクティスと緊密に協力して、技術リスクの定性・定量評価を実施しました。DNVは、現地視察およびプロジェクト図書から特定された問題点の影響を評価し、関連するリスクの低減方法を推奨しました。また、サイト内の風況観測塔と鉛直型LiDARで取得した観測データを基に、2カ所のエルゴジャパンエナジー陸上風力発電所の第三者発電量評価を行いました。

「アクティスは、DNVと長年に亘る強い信頼関係を築いており、発電量評価のための徹底した、事実に基づくDNVのアプローチに深い敬意を抱いています。アクティスにとって比較的新しい市場に参入する上で、現地に関する専門的知見を兼ね備えたDNVの能力を活用できたことは非常に有益でした。」と、アクティスのLiam Smith氏(Director, Energy Operations)は述べています。

風況評価

DNVは、アクティスによる投資決定の根拠となるサイトの風力発電賦存量を算定し、関連する技術リスクを特定するために、世界規模で業界標準として使われている解析手法を取りました。プロジェクトの評価手法は、解析に利用可能な風況データの種類と、評価に要求される精度に依存するため、各サイトにおいて適切なアプローチを取りました。

精度要件に基づき、風況データの収集、長期評価、鉛直外挿、気流解析モデル、ウェイク効果および発電量損失要因の評価に必要な解析ツールとアプローチを、いくつかの選択肢から絞り込みました。

「のぞみエネルギー計画の発足に先立ち、アクティスからデューデリジェンスの要請を受けたことを嬉しく思います。本計画は日本が膨大な陸上および洋上風力資源を活用し、エネルギー変革を推進するための一助となるでしょう。」と、DNVエナジーシステムズ副社長兼APACリージョナルディレクター ブリス・ル・ガロは述べています。「今回のデューデリジェンスは、弊社が日本および世界のエネルギー専門家の長年且つ多岐に亘る経験を結集して、日本における再生可能エネルギープロジェクトの推進を支援する一例と言えるでしょう。」

「弊社のデューデリジェンスサービスによってアクティスの戦略的投資を支援できたことは大きな喜びです。非常に厳しい時間枠の中で、DNVのサービス品質を確保して評価を完了できたことを誇りに思います。私たちは、今回のような案件に積極的に関与しながら、日本が2050年までにネットゼロ排出目標を達成するための取組みを支援していきます。」と、DNVエナジーシステムズ ジャパン リニューアブルズ マーケットエリアマネージャー内田行宣は述べています