[更新](詳細版を公開)日本郵船株式会社に対しトランジション・ファイナンスモデル事業のSPO発行
DNVは日本郵船株式会社に対し、最初のトランジション・ファイナンスモデル事業としてセカンドパーティオピニオンを発行しました。今回、トランジションボンドとしての各種関連基準への適合状況を含めた詳細版を公開します。
日本郵船株式会社(以下、NYK)は1885年に創業した世界でも有数の海運会社の一つです。NYKグループは2021年2月に「NYKグループESGストーリー」を策定し、収益最大化と社会・環境のサステナビリティの両立を可能とするESG経営を推進しています。
このような取組を進める上で、NYKでは海運業界の国際的な機関である国際海事機関(IMO)や国土交通省等が取りまとめた温暖化ガス排出削減目標への貢献、そしてNYKの認定SBTの達成に向けた活動をトランジション戦略と位置づけています。NYKは、この活動に必要な資金調達をグリーン/トランジションボンドとして実行し、NYKの環境性能に優れた技術の投資を支え、ESG経営をベースとした成長戦略を幅広いステークホルダーに認知頂く機会と位置付けています。
NYKは、2018年に海運業界で世界初のグリーンボンドを発行し、その後も様々なESGファイナンスを通じ、環境への取組を推進しています。今般、更なる取組を推進するためにグリーン/トランジションボンドを国際的に定められた枠組みに適合した形で実行するため、NYKグリーン/トランジションボンド・フレームワークを確立しています。
また、経済産業省(以下、METI)は環境省、金融庁と協働して2050年カーボンニュートラルに向けて、2021年5月「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」を策定しており、経済産業省はこの基本指針に基づき先駆的な取組や先進性、インパクトを与える債券やローン等の事例として相応しい案件をモデル事業として公募しています*。
*「令和3年度クライメート・トランジション・ファイナンスモデル事業に係るモデル事例」
今回、DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社(以下、DNV)はモデル事業の評価及び助言を実施する外部評価機関として、NYKグリーン/トランジションボンド・フレームワーク及びNYKトランジションボンドの適合性に関する意見書を作成致しました。このNYKトランジションボンドは、経済産業省の最初のモデル事業として選定・採択された、日本初のトランジションボンド発行です。
NYKトランジションボンドの発行は、今後国内外の様々なステークホルダーから注目が集まり、海運業界だけでなく国内外の様々な産業分野のトランジション・ファイナンスに波及することが期待されます。
DNVはグローバルで活動する第三者評価機関として、環境・社会に対する高い技術的な知見と豊富な経験を活かし、今回のトランジションファイナンスへのセカンドパーティオピニオンを含む、あらゆるESGファイナンスへの第三者評価の提供を通じて社会的責任を果たしてまいります。
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■DNV について
DNV は、150年間続くあらゆるリスクマネジメントに関する様々な活動を行う先駆的国際機関として、世界100ヶ国以上、300の事務所、85もの様々な国籍を持つ16,000人のスタッフが認証、アセスメント、船級等々の分野でサービスを提供しています。積極的に研究開発へと継続的に投資しているため、従業員は高度な専門性と資格を有する集団としてサービスを提供することが可能となっています。